フォントって、フォント面倒くさいですね

今まで個人使用ならいいか~という具合に適当に使ってきたフォントですがこの度真面目に調べて見ることにしました。
しかし掘れば掘るほど混迷さを深め地獄です。
そういえば以前にもちゃんと調べようと思って挫折したことがあるような気がします。
そんな私の研究発表なのであまりアテになりませんが参考になるようなら参考にしてください。

今回はフォントがいかに面倒くさいかを説明します。

フォントの使用許諾範囲は作成者あるいはメーカーごとに事細かに「あれはダメこれはダメ」という具合に設定されており非常にわかりづらく、且つ使いづらいです。
権利者がダメと言ったらダメなのかといえば完璧に法が整備されているとも言い難く、ゴシックや明朝といった基本書体は微妙なようです。
とはいえわざわざ危ない橋を渡る必要はありません。安全なものを使いましょう。

安全にフォントを使う手順を紹介します。

①使いたいフォントを見つける

②使用許諾を探してよく読む

③使用許諾が見つからない、少しでも不安がある、よくわからない等の場合はフォントの権利者に自分の使用用途を説明して問題ないか問い合わせる

③OKが出たら使う


以上です。

公式なページで確認がとれない以上、自分で問い合わせるほかありません。
面倒なようで急がば回れ。


「法が整備しきれていない」「使用許諾に統一性がない」の他に「なんの分類もされずにフォントフォルダに格納される」「フォントが使用できるソフトであればどのソフトでも使えてしまう」などの面倒くさい問題が山積みです。


しかし適当に使って万が一ツッコまれても反論ができないのです。

これだけ面倒くさい状況でWindowsにはフォント管理システムがありません。
インストールフォントが多すぎるとPCのパフォーマンスに大きく関わってくるのにとっても無関心。

欧文フォントと和文フォントじゃ一書体のデータサイズが全然違うってこと、わかってないんでしょうねぇ。
というわけで自力で何とか頑張りましょう。
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バンドルフォントはどこまで使える?

フォントというものをますます混沌せしめるのが「付属フォント」であります。
ふわっと入り込んでしまう付属フォントに関してざっと調べてみました。

Windowsに元々入っているフォント
モニタ上に表示させる、あるいは個人的にプリントするという目的以外では使えないというのが通説です。(でもシステム上必要なフォントが含まれるから安易に消しちゃダメ)


ワープロ系ソフト
多くは付属フォントを他のソフトで使うことも認めていますが、そのフォントを使って作られた成果物で対価を得る行為は禁止のようです。

office
付属フォント使用許諾に関する公式ページなし。
それぞれのフォントのベンダを調べてそれぞれ確認ということでしょう。和文フォントでは「HG」で始まるリコーのフォントがいくつか収録されていますがそれに対して確認すべき使用許諾ページはこちらのようです。
商用使用許諾について
色々わかりづらいですが、officeの方から調べてもリコーの方から調べてもここに導かれます。
ValueFontD2というパッケージを購入するのと同等の使用許諾内容になるようですね。

一太郎
この手のソフトの中では一番わかりやすいページをHP上に用意している。他のソフトにも見習って頂きたい。
フォントの使用範囲に関して

筆まめ
以下の掲示板を参照
筆まめけいじばん


グラフィック系ソフト
付属フォントを他のソフトで使って良いかは定かでありません。ただし、そのフォントを使って作られた成果物で対価を得る行為は多くの場合認められているようです。

Photoshop
以下のQ&Aページを参照
アドビフォントを使って作成したものを商業利用しても問題ないですか。
アドビで「商業利用可能か?」と聞くといきなり埋め込みの話になるんだからこの辺の感覚の差とかもフォントを混沌せしめる要因ですね。

ComicStudio
コミスタはコミスタによって制作された漫画、イラスト内で使われる限りにおいては付属フォントは元々の使用許諾の枠を超えた使用が可能のようです。
コミックスタジオ同梱フォントのライセンス

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さて、バンドルフォントの管理がいかに煩雑かお分かりになるかと思います。

素材やソフトのインストール時にフォントフォルダに問答無用でブッ込んでおいて「バンドルフォントなんでそのソフトでしか使えません」とか「細かい制約あります」はいかがなものかと。
それならバンドル自体許可しないか使用許諾をわかりやすく提示するか使用許諾範囲外の使い方ができないようにするか管理法に関してレクチャー必至です。
一度フォントフォルダにごちゃまぜに格納されれば分離に苦労することになります。
バンドルフォントは罠みたいなもんですよ。恐ろしい。

賢明な利用者は無闇にバンドルフォントをインストールしないことですな。

パッケージフォントは何が良い?

リコー、モリサワ、ヒラギノ、ダイナ、FONTWORKS、ニィス…
フォントの検索をしているとよく出てくるメーカーです。
プロ仕様感が強く商業利用となると1書体1万円以上や年間使用料2万円とかの話になってきます。

「なるべく安くたくさんのフォントが欲しい!」となればパッケージ版の購入を検討したいところですが、ほとんどの場合その使用許諾は非営利の個人利用のみとなります。

ここではアマゾンで「フォント」と検索して上の方にくる「FONT×FAN」と「印刷物であれば商業利用も可」というダイナのパッケージに絞って検証します。

私はフォントを以下の用途で使用するつもりです。
※印刷物への使用は両者、営利・非営利に関わらず利用可なので割愛。

【Web】
・個人サイトでのタイトルやバナーでの使用
・作品の一部にフォントを使用した画像のWeb上での公開
【電子書籍】
・作品の一部にフォントを使用した個人的に発行する同人誌を電子書籍化して公開あるいは販売する


これについてダイナに問い合わせてみました。結果は…

【Web】配信・配布NG。また第三者のホームページを使う場合はダイナスマートの購入が必要。
【電子書籍】個人発行物で一度印刷されたもので全ページ画像ならOK(企業さんは有償の許諾契約が必要なんでちょっと意外でした)


ブックビューワー機能を持つサイトにアップできないのがキツイ。同人誌も一度印刷するとは限らないし、私の要求は満たせないようです。
ダイナは何よりフォント名がわかりやすくて良い(笑)余分なフォントも入っておらずスッキリとしいて扱いやすそうで魅力的だったので残念です。
しかし電子書籍で画像の一部となっているフォントを印刷物と別の扱いにするという解釈はどうも私には理解できません。電子書籍の業界もこれには苦慮しているようです。




さて同じ問い合わせをFONT×FANにもしてみました。
まずFONT×FANの一部に収録されているクリエイターズフォントのフリーフォントに関しては別途それぞれの規約に準ぜよとのことでした。それ以外は…

【Web】画像であれば問題なし。
【電子書籍】デジタルでデータとして取り扱う電子書籍は、画像化利用、PDFおよびエンベッドPDFに限り可能。(アウトラインデータ及び編集可能なものは不可)
個人・商用の区別なし。(※欧文フォントは個人利用のみ可。商用利用は別途許諾が必要)


とのことでした。

Webにしろ電子書籍にしろ画像化して使うことしか考えていないので、欧文フォントは使わないとして、特に問題ないようですね。

問題はダイナのようにゴシック太さ違いで数種類、とか明朝太さ違いで数種類といったわかりやすい内容でないことでしょうね。使う方で何らかの整理、あるいはそれぞれのメーカー、書体について記憶するなどの必要があるかなと思います。

とはいえ同人作家がなるべく安くいろんな種類のフォントが欲しいと思ったら「FONT×FAN」一択といっても過言でないのではないでしょうか?




オマケに「和文フリーフォント集」という本も紹介しておきます。

色んなフリーフォントを見れて楽しいです^^ が、フリーとはいえ以外と制約が多いです。特に「商業利用、要連絡」となると「検閲入るのかー!」って気分なのね。だったら使わないかなぁーと思ってしまいます。
漫画に使いますからねぇ…デザイン職の人が使うのとはちょっと感覚が違うかなぁ。
特にこだわりがないから、一つ一つの規約を確認するよりはカンパなし、連絡なし、商業利用可のフォントを選んでそれだけ使うようにした方が楽かなーという感じです。

とはいえ、ざっと見て内容をだいたい覚えていれば「確かあんなフォントがあったはずだ、ここで使いたい」とかゆうことも出てくるかもしれないのでわかりませんが。


フリーフォントでしのぐ

以下のフォントは漫画制作での使用を前提に、比較的使用許諾内容が緩く且つカンパ及び連絡が強制でないものを基準に選びました。が、使用許諾内容は変更になる可能性もありますのでDL前には必ず確認をしてください。

・・基本書体・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【漫画での使用例】
・明朝体(モノローグなど)
・ゴシック体(太・強めのセリフ 細・説明など)
・丸ゴシック体(モノローグや説明など)

IPAフォント
ゴシックと明朝の二種類あります。字数が多いので他のフォントで難しい漢字が出ないときにこのフォントで補うことができます。

M+FONT
IPAフォントのゴシックと比べて太さの種類が豊富なゴシック体が揃います。

Rounded M+
M+フォントを丸ゴシック化したフォントです。

以上のフォントは再配布が認められていますので、まとめてDLできるようにしておきました。
こちら のページからDLしてください。

ただしIPAフォントは等幅のものを、M+FONTとRounded M+は等幅の2mのみです。(2m以外にもいくつか種類があるのですが一見して差がわるほどではありません。ここではもっともクセのない2mを選択しました。更にlightとregularの差があまりないのでregularのみを残しました)
なぜ等幅かというと、変動幅(プロポーショナルフォントといって一般的に「P○○」といった風に表記されます)は横組みの文章で字詰めが行われ美しく表示される反面、縦組みにした場合表示が崩れる可能性があるからです。一般的に縦組みの文章には等幅が使われています。
あまり種類が多いと扱いづらくなるという理由もあり、最低限に絞りました。

フォント一覧1


・・基本書体以外・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

通常のフキダシ内文字に
コミックW4-IPA
(漢字部分に上記で紹介したIPAフォントを合成し、平仮名カタカナが明朝体のフォントです。DLするとたくさんファイルが入っていますが必要なのは「F910ComicW4.otf」というファイルのみです。またコミスタを持っていれば付属フォントを使えるので必要ありません)

ウキウキ感の演出に
りいポップ

怖い感じの演出などに
武蔵システム
暗黒工房

吹き出し外のセリフなど
ふい字

その他変わりダネ
fub工房
たぬき油性マジック
フォントポにほんご
ピクセルフォント

フォント一覧2

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

フォントは多ければ良いというものではありません。少なくともフォントフォルダに手当たり次第に突っ込んだりしたらドエライ事になります。
フォントフォルダに入れないものでもそれなりに整理して使いやすくしておかないと結局活用できませんよ。

フォントの管理

WindowsPCではPC内の「フォント」というフォルダにフォントが格納されています。
(Vistaでは スタート→コントロールパネル→デスクトップのカスタマイズ→フォント の位置にあります)
普通にソフトをインストールするのとは違って、このフォルダにフォントのデータを入れることでフォントはインストールされます。

しかしこのフォルダ内では「新しいフォルダを作ってフォントを書体別に分類する」というような整理ができないのです。
また、PCにたくさんのフォントがインストールされていると起動が遅くなったりソフトがまともに動かなくなったりしてPCのパフォーマンスに多大な影響がでます。

そこでインストールフォルダ内のフォントの数を減らして、代わりにドキュメントフォルダなど別の場所にフォルダを作成し、フォントを整理して置いておくのがフォントの管理方法になります。


よく使うフォントはフォントフォルダへ入れて、たまにしか使わないフォントは別の場所へ置いておくのですが、この別の場所に置いたフォントを使いやすくしたりフォントのデザインを確認しやすくするために管理用のソフトを使用します。

管理用のソフトは探すと色々あるのですが海外のものが多いです。また古くて最近のOSに対応していなかったり機能的に十分でないものも多い。決定版といえるようなものがないのでいくつか試してみて自分に合ったものを使うといいと思います。

ちなみに…英語が読めないVista使いの私には「SAKURA」一択という感じでした。

実は以前一度使ってみたことがあったのですが、どうも使い方がわかりづらく、「もっといいソフトはないかしら~?」と相当な遠回りを行っていくつか試してみました。

「フォントマスター2」なんかいい感じなんですが、Vistaではインストールフォントが表示されず。
「Nexus Font」は左ペインに問題あり。参照フォルダをいちいち追加しなきゃならない。他にも動作がおかしかったり文字化けやフォントの種類の表示(TrueTypeとかのあれ)が全然あてにならないなどの問題あり。
Vista対応で検索すると「AMP Font Viewer」というのも出てくるけど規約を読むかぎり商用に関わる使用はNGと…まぁこの「商用」がどこまでを指すものかはわかりませんが。

そんなわけでSAKURAに戻ってまいりました。
SAKURAは使い方こそわかりづらいものの動きもサクサクで良いと思います。

ちなみにこれらのソフトは競合することもあるようなのでいくつも入れておくのはお勧めできません。試すときも一個ずつでね。

フォント管理用ソフトを提供頂けるというのは大変有難いことですよ。感謝して使いましょう。
SAKURAもフォントマスターのように開発が途切れれば新しいOSでは使えなくなるかもしれません。個人が無償で提供しているという危うさはあります。やはり決定版的なソフトがどこかのメーカーから発売されることが望ましいです。


さてSAKURAを使うといっても私が使う機能はビューと一時使用程度です。フォントデータの移動やコピー、削除、インストールなど、データそのものを動かす操作は普通にエクスプローラー上で行なった方がやりやすい場合が多いのです。状況に応じて使い分けを。

私はエクスプローラー上でフォントを整理し、SAKURAでフォントのデザインを確認、インストールして使用という流れでやることにしました。